ビフォーアフター社長日記

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第1ボタン:トレードオフ 2 7月9日 SHIPの朝礼

おはようございます。7月9日SHIPの朝礼を始めます。

前回、「第1ボタン:トレードオフ」という話をしました。

その後、受け取られ方を見て、私の伝え方に反省がありました。

「一つに絞ることが大事」
「あれもこれも入れると伝わらない」
「引き算のデザインが大事」

このように受け取った人が多かったように思います。

もちろん、それも内容の一部であり間違いではありません。

しかし、本当に伝えたかった本論は、そこではありませんでした。

本論は、トレードオフを見つけたうえで、それを顧客に分かる言葉で説明し、予想される結果についてコンセンサスを得るということです。

今日は、そこをもう一度深めたいと思います。

どのような仕事にも、必ずトレードオフがあります。

何かを強めれば、別の何かが弱くなる。

何かを選べば、別の何かは選べなくなる。

何かを足せば、別の負担が増える。

すべてを同時に最大化することはできません。

これは、広告でも、Webサイトでも、施工事例でも、ランディングページでも、AIチャットでも同じです。

たとえば、価格の安さを前面に出せば、手頃さは伝わります。

しかしその一方で、高品質さや高級感は伝わりにくくなります。

多くのサービスを一つの広告に並べれば、対応範囲の広さは伝わります。

しかしその一方で、「この分野に強い会社だ」という専門性は弱く見えることがあります。

幅広い年齢層を狙えば、対象者は増えるように見えます。

しかしその一方で、誰にとっても「自分向け」ではない広告になる可能性があります。

情報量を増やせば、説明は詳しくなります。

しかしその一方で、読む負担が増え、離脱する人も増えます。

さらに、あれもこれもと機能やコンテンツを付け足せば、一見すると充実したサービスに見えます。

しかし、機能やコンテンツが増えれば、制作コストはかさみます。

確認する項目も増えます。

運用の手間も増えます。

更新しなければならない箇所も増えます。

場合によっては、サイト全体が煩雑になり、ユーザーにとって分かりにくくなります。

つまり、良いことを足したからといって、必ず良い結果になるわけではありません。

むしろ、良いことを足した結果、別の良いことが弱くなる。

これがトレードオフです。

このトレードオフが見えないのが、アマチュアです。

トレードオフが見えるのが、専門家です。

そして、トレードオフを顧客に分かる言葉で説明し、何を優先し、何を犠牲にするのかを一緒に決めるのが、パートナーです。

私たちが目指すべきなのは、このパートナーの立場です。

たとえば、AIチャットの設置でも同じことが起こります。

せっかくAIチャットを導入するのであれば、できるだけ多くのユーザーに使っていただきたい。

他社がまだ十分に取り組めていないAI対応を、ありったけ活用していただきたい。

そのためには、AIチャットの入り口を目立たせる必要があります。

ユーザーの目に入らなければ、AIチャットは存在しないのと同じです。

どれだけ中身が優れていても、どれだけ便利な回答ができても、起動されなければ価値は発揮されません。

だから、起動率を上げるためには、ボタンやバナーやアイコンを目立たせる必要があります。

しかし、ここにもトレードオフがあります。

AIチャットの入り口を大きくすれば、目立ちます。

起動率は上がる可能性があります。

しかし、サイト全体から見たときの占有比率も上がります。

すると、デザイン的には過剰なバナーに見えるかもしれません。

ページ全体の落ち着きが損なわれるかもしれません。

本来見せたい施工事例やサービス案内、問い合わせ導線よりも、AIチャットだけが強く見えてしまうかもしれません。

一方で、デザインになじむように小さなアイコンにすれば、サイト全体の見た目は整います。

違和感も少なくなります。

しかし、まだAIチャットが当たり前ではない現在では、ユーザーの目に止まらない可能性があります。

「ここで相談できる」と気づかれない可能性があります。

つまり、AIチャットの入り口を大きく目立たせることにも、小さく自然になじませることにも、それぞれ得るものと失うものがあります。

大きくすれば、起動率は上がるかもしれない。

しかし、デザイン上の主張は強くなる。

小さくすれば、デザインにはなじむかもしれない。

しかし、誰にも気づかれない可能性がある。

ここで必要なのが、トレードオフの考え方です。

「大きい方がいい」「小さい方がいい」という好みの話ではありません。

どちらを選ぶと、何が得られ、何が弱くなるのか。

そのうえで、今回は何を優先するのか。

これについて、顧客とコンセンサスを得る必要があります。

コンセンサスとは、単に「了承をもらう」ことではありません。

顧客が判断できる材料を持ったうえで、何を優先するかを一緒に決めることです。

AIチャットのボタンを大きくするか、小さくするか。

その判断だけを見ると、単なるデザイン上の調整に見えるかもしれません。

しかし本当は、目的の優先順位を決める重要な判断です。

起動率を優先するのか。

デザインの調和を優先するのか。

新しいAI対応を目立たせるのか。

既存のサイト導線とのバランスを取るのか。

この判断を、顧客と合意せずに進めると、あとでズレが起こり、不満が起こり、手戻りが起こります。

「サイトの見た目がうるさい」

「せっかく導入したのに、問い合わせにつながっていない」

これも第1ボタンの掛け違いから起こることです。

第1ボタンとは、作業に入る前に掛けるものです。

大切なのは、正解を一方的に押しつけることではありません。

選択肢ごとのトレードオフを説明し、お客様と一緒に優先順位を決めることです。

「今回はAIチャットの起動率を優先します。その代わり、デザイン上は少し目立つ見え方になります」

「今回はデザインの自然さを優先します。その代わり、AIチャットに気づかれにくくなる可能性があります」

「今回は認知を優先します。その代わり、すぐの反響は弱くなるかもしれません」

「今回は反響を優先します。その代わり、伝える相手とメッセージを絞る必要があります」

「今回は機能やコンテンツを増やします。その代わり、制作コストや確認工数、公開後の運用負荷は増えます」

このように、予想される結果を共有したうえで進めることが、パートナーとしての仕事です。

要望の裏にある目的を理解し、トレードオフを説明し、合意に基づいて制作するから、専門サービスになります。

トレードオフを見つける。

トレードオフを説明する。

トレードオフを合意する。

その合意に基づいて制作する。

これが、Webマーケティングの専門家として、最初に掛けるべき第1ボタンです。

以上で朝礼を終わります。

13 コメント

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  1. お客様の窓口が最前線で理解すべき内容だと思います。要望の裏にある目的を理解することでこのトレードオフ関係が説明されたときに相手も、納得してスタートされる。結果お互いに結果を検証しながらトライできる関係が築ける。
    手段を語るだけではこれが築くことができず、代替もたくさんできてしまう。お客様のためにもこのトレードオフの意識を持って取り組みます

  2. >>本論は、トレードオフを見つけたうえで、それを顧客に分かる言葉で説明し、予想される結果についてコンセンサスを得るということです。

    相手目線で何が起こるかを含めて説明して、合意いただく。
    ここの練習が必要です。

    ほぼ、こちらの考えを伝えて、短縮。こちらが決めて前に進める。
    ということをやってきていましたが、これは共同プロジェクトにならず、パートナーにもなれない状態をつくります。

    選択肢は、横軸にも縦軸にもつながっていて、俯瞰的な見方からの説明が必要となってくるので、構造を理解したうえでないと説明ができません。

    点に集中して、広告文では品質を。LPでは全体のデザインが安さで、記載してある本文は時間的なメリット。
    こんな状態になってしまっていて、点で見るので、ずれていることに気が付かず、それぞれは正しい。というずれを正しいと認識してしまいます。

    認知のコアを揃え、エモーショナルリレーと心を動かすアクションが成り立つか?全体を俯瞰的に見て、説明ができる状態。
    この状態をつくれるように練習します。

  3. 要望と目的は異なる。
    要望を満たした結果、目的達成が難しくなる可能性がある。
    ここを理解し、点では無く全体を俯瞰しコミュニケーションを取り合意いただく。

    PSTの納品フローで考えると、
    ぼんやりとした要望を言語化し、要望を制作方針(プロジェクト目的・ゴール)に変換する。
    原理原則でコミュニケーションを取り選択肢とメリットデメリットをお伝えし、共通のゴールに向け合意をいただきながら進める。
    WEBサイトの原理原則を抑えた制作だから喜んでいただける。

    例えばユーザーからの印象、ユーザーの使いやすさなのか、会社側でつくりたいビジュアル、利便性・効率化なのか、
    専門性をアピールしたいのか幅広く展開していることをアピールしたいのか、など
    当初の目的からするとどうか?の視点を持ち、優先順位を決め合意をいただき、そこに対して意図ある制作を行うことが重要。

    サポートも同じで、
    反響獲得にはベネフィット・問題解決(なにが得られるか)の情報、事例やクチコミの証拠、獲得したい工事やエリアにあわせ一定の予算など成り立つ要素が必要となる。
    例えばご予算を出すのが難しい場合、価格は出したくないなど需要喚起要が不足する場合、証拠が出せない場合などは、
    成り立つための考え方をご説明し、必要に応じて目的を「認知形成」とするかディスカッションを行い、合意をいただく。
    まずは将来の反響獲得に向けた土台づくりを行うなど再定義した目的にあわせた最適な運用を行うことが必要。

    目的を理解し、トレードオフを説明し、合意をいただく。
    そこにあわせた意図ある制作・運用を行えるようになります。

  4. 何を最大化するのか?
    そうすることで何が弱くなるのか?

    ここを一方的に押し付けるようなかたちではなく、
    相手に分かりやすいように伝えてお互いの合意をもって進めていきます。

    そのうえでアウトプットはしっかりと細部まで意図を持たせていきます。
    合意を得た中でやっぱり・・となることもあると思いますが、
    そこを放置せず再度目的の再確認、途中トレードオフの見直しもしてまたそれを伝えて合意をもって進める。
    最終的にお客様に「良かった」と喜んでいただけるようにしていきます。

  5. 伝えたいことを単にひとつに絞ることが良いことだと勘違いするのではなく、お客様の本当の要望を理解した上でトレードオフを見つけ説明する。
    その練習が必要だと理解しました。
    昨日の練習でも同じ学びを得ました。
    練習においては相手の置かれている状態を想像し理解しそこから本質的な目的、課題を読み取る。
    その上で伝えるべき情報、打ち出す広告文やLPそこを考えることが大事です。
    そのステップを踏むことで第1ボタンを正確にかけ、成果の形とその道順を説明出来ると理解しました。
    目線が下がって点で捉えるのではなく、上記観点から捉え正確に分析し、実践の場で発揮できるように練習していきます。

  6. どちらを選ぶと何が得られ、何が失われるのかをプロの目線で言語化し、お客様と目的の優先順位をすり合わせること。これは、制作に入る前のフロントである営業において特に重要な役割です。
    営業段階であれもこれもと良い言葉だけで進めてしまえば、必ず後からズレが生じ、結果的にお客様にも制作にも負担をかけてしまいます。営業がこの第1ボタンを正確に掛けることで、はじめてサービスとして成立するのだと理解しました。練習では、まずトレードオフを正確に見つけることを意識して取り組んでいきます。

  7. 昨日の振り返りをふまえて、施工事例において重要なポイントは、サイト全体でお客様のどのような強みを伝えており、その証拠となるコンテンツにするために何を表現するべきかの目線を外さないこと。
    例えば安心感を打ち出しているのであれば丁寧な対応、技術力であれば専門知識など、何を強めるかによって、表現の選択が変わってくる。
    文字数を増やして全てを詰め込もうとすれば、かえって離脱が増えるというトレードオフが存在する。
    顧客理解、プロジェクトの目的、発生するトレードオフのポイントをおさえ、これらを管理メンバーと目線を合わせて自分でも説明ができる状態で実行をしていきます。

  8. 今の自分にできる最大の第一歩は、先輩への確認や相談の質を「パートナーの視点」へと引き上げることです。
    単に「どうすればいいですか?」と指示を仰ぐだけでは、作業代行の域を出ません。以前の「強みが見えない記事」になってしまった失敗を繰り返さないためにも、まずは先輩に対してこの記事の一番の強みのどちらを優先すべきかを自分なりに見つけたトレードオフを添えて道順を確認します。
    お客様に直接伝えることはできなくても社内の先輩に対して「判断材料」を揃えて相談したり提案したりすることは、今すぐ実践できます。
    今までの案件でもことの時自分が確認していれば修正が減らせたと言う点もありました。
    研修期間が終わった今だからこそチームの中での自分の仕事に責任感を持って取り組みます。

  9. お客様が重視されるものに対してただじゃあそれを大きくしましょうでは業者の立場にしかなり得なく、お客様の本当の意図を考えていないから、またお客様のお考えをこちらから分析できていないと起こってしまう点の対応です。
    トレードオフの考え方をもとに、まず一緒にお客様とご相談し合意をすること、その上で結果を見てデータに基づいた検証をし、改善していくことがパートナーとしての立場です。
    合意に基づいた修正であれば、その目的をふまえて適切な視覚化をし、もし意図が見られないのであれば現場として確認をすることが自分の役目と捉え、
    第一ボタンがかけちがえたままにならないようチームでも部内でも相互に確認をして、正しい制作を実現します。

  10. 専門家になるためは、トレードオフを見つけるだけでなく、それを説明する練習も必要だと感じました。なにがメリットで何がデメリットか、言語化し、相手にとっての最良は何かを共に考える。
    掟の顧客分析等で、このデザインにすることで何が訴求されていて、何を犠牲にしているのか。そのお客様にとってなぜそれが最良なのかの言語化も行っていきます

  11. どんな施策も得られるものと失うものがある

    それを理解することは前提として、重要なのは
    施策によってそのトレードオフの要素をお客様に説明し合意を得たうえで施策の結果を検証していくことであると理解しました。

    どんなに良い結果をもたらすと思って行った施策もお客様の意図とずれる様では独りよがりのコンサル気取りで行う施策でしかないと思います。

    伴走するパートナーとしては得られることと失うことの見立てをしっかりとお客様にわかる言葉で伝え合意を得て、
    その結果を検証して結果をチューニングしていく

    日々の広告運用はもちろんバナーの設置箇所やFVの改修といった至る箇所で意識して行い共同プロジェクトを進めていきます。

  12. やれることを全部やれば良い物になるわけではなく、目的に応じた優先順位を整理して、取捨選択する目利き力が必要と思いました。
    広告の場合、FVにたくさん情報があるから、広告にも全部入れようとしたら、情報量が多すぎて、何が伝えたいのか分からなくなります。
    広告の目的・意図を整理して、伝えたい情報が一目で伝わるように集約するようにします。

  13. トレードオフを分かる言葉でお伝えし、納得いただいた上で進めることの大切さを改めて感じました。
    ただ、そのトレードオフ自体もテンプレート的に捉えないようにしたいです。
    何でも同じ軸でA案・B案に分けるのではなく、
    そのお客様の課題から本当に考えるべきトレードオフは何かを見つける。
    そこが第一ボタンであり、ここを外すと案を出しているようで、ただ好みを確認しているだけになる。
    提案前に、課題と選ぶべき論点を整理して臨めるようにします。

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