ビフォーアフター社長日記

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PMFとは? 6月12日 SHIPの朝礼

 

 

PMF(プロダクトマーケットフィット)とは?

おはようございます。6月12日SHIPの朝礼を始めます。

昨日の補足です。PMF(プロダクトマーケットフィット)に本来の内容を知っておきましょう。

PMF(プロダクトマーケットフィット)とは、「自社のプロダクト(製品やサービス)が、適切な市場(マーケット)に受け入れられ、顧客の課題を十分に満たしている状態」を指す、特にスタートアップや新規事業において極めて重要な概念です。

この概念は、米国の著名なベンチャーキャピタリストであるマーク・アンドリーセン氏によって提唱されました。彼は「スタートアップが成功するために最も重要な要素はPMFである」と断言しており、PMFの達成が事業の成否を分けると言っても過言ではありません。

PMFを達成すると、顧客が自然にプロダクトを支持し、口コミで広めてくれるようになります。その結果、多額の広告宣伝費を投下しなくても、事業は自律的に成長していく好循環に入ります。逆に、PMFを達成していない段階で大規模なマーケティング活動を行っても、顧客は定着せず、資金を浪費してしまう危険性が高まります。

PMFをどう判断するのか?(指標と兆候)

PMFは「達成したか/していないか」を明確に示す単一のゴールがあるわけではありませんが、その達成度を測るための代表的な指標や兆候が存在します。

定量的な指標

客観的なデータを用いてPMFの度合いを測定する方法です。

指標 説明
PMFサーベイ(40%ルール) スタートアップのグロースハックで有名なショーン・エリス氏が提唱した調査方法。「もしこのプロダクトがなくなったらどう思いますか?」という質問に対し、40%以上のユーザーが「非常にがっかりする」と回答すれば、PMFを達成している可能性が高いと判断されます。
NPS®(ネット・プロモーター・スコア) 「このプロダクトを友人や同僚に薦める可能性はどのくらいありますか?」と0〜10の11段階で質問し、顧客ロイヤルティを測る指標です。推奨者(9-10点)の割合から批判者(0-6点)の割合を引いて算出します。高いスコアはPMFの強い兆候です。
リテンションカーブ 顧客の継続利用率を示すグラフです。プロダクトを使い始めたユーザーが、時間の経過とともにどれだけ定着しているかを示します。このカーブが、ある一定期間の後に水平(下げ止まる状態)になれば、プロダクトが顧客に価値を提供し続けられている証拠と見なせます。
各種KPI ・低い解約率(チャーンレート)
・高い有料顧客への転換率(コンバージョンレート)
・口コミや紹介によるオーガニックなユーザー獲得数の増加

定性的な兆候

数値データ以外にも、以下のような現象がPMFのサインとなります。

  • 口コミが自然発生する: 顧客が自発的にSNSや知人にプロダクトを薦めてくれる。
  • メディアからの取材依頼が増える: 特別に広報活動をしなくても、メディアがプロダクトを嗅ぎつけて取材を申し込んでくる。
  • 営業が「売る」から「さばく」に変わる: 顧客の方から「使いたい」と問い合わせが殺到し、営業担当者が需要に応えるのに手一杯になる。
  • 顧客からの熱狂的なフィードバック: 「このプロダクトなしの生活は考えられない」といった感謝や応援のメッセージが届く。

PMF達成へのステップ

PMFは、以下のステップを粘り強く繰り返すことで達成に近づきます。

Step 1: PSF(プロブレム・ソリューション・フィット)の達成

PMFの前段階として、PSF(Problem-Solution Fit)があります。これは「顧客が抱える課題(Problem)と、自社が提供する解決策(Solution)が的確に合致している」状態です。まずは、顧客が本当にお金を払ってでも解決したいと考える「根深い課題」を見つけ出し、それに対する有効な解決策を提示できているかを検証します。

Step 2: MVP(Minimum Viable Product)の開発と提供

PSFの仮説が立ったら、その仮説を検証するために、必要最小限の機能だけを実装したプロダクト(MVP: Minimum Viable Product)を開発します。完璧な製品を目指すのではなく、いち早く市場に投入し、実際の顧客からのフィードバックを得ることが目的です。

Step 3: 「構築→計測→学習」のループを高速で回す

MVPを顧客に提供した後は、その反応を注意深く観察します。

  • 構築 (Build): アイデアをMVPとして形にする。
  • 計測 (Measure): 顧客の反応や利用状況を定量・定性の両面から計測する。
  • 学習 (Learn): 計測したデータから学びを得て、プロダクトを改善すべきか、あるいは方向転換(ピボット)すべきかを判断する。

この「構築・計測・学習」のフィードバックループを何度も高速で回し、プロダクトと市場のズレを修正し続けることで、PMFへと近づいていきます。

PMFは、あらゆる新規事業が目指すべき重要なマイルストーンです。顧客の声に真摯に耳を傾け、仮説と検証を繰り返しながら、市場に熱狂的に受け入れられるプロダクトを創り上げることが、事業成功の鍵となります。

以上で朝礼を終わります。

 

10 コメント

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  1. もしこのサービスが使えなくなったら。
    ここが重要かと思います。ただのホームページであれば代わりはいくらでもある。

    お客様の抱える課題を明確にして一緒に解決に向かえることがシップ。これはホームページ会社との違いであり、その中で僕たちはよりそこを伸ばすことかと思います。
    いまお打ち合わせができる仕組みの中で変化を出していきます

    • >もしこのサービスが使えなくなったら

      この自問自答が、現場からのPMFを推進力になります
      お客様とのミーティングの前には常に思い浮かべましょう

  2. 自身がこの状態になっているか?
    という視点で考えてみる。

    顧客が自然にプロダクトを支持し、口コミで広めてくれるようになります。その結果、多額の広告宣伝費を投下しなくても、事業は自律的に成長していく好循環に入ります。

    シップの支援がなくなったらどう思うか
    シップの支援を薦める可能性はあるか
    サービス定着しているか

    今起こっている結果を見ると、逆の結果になっています。

    この自覚をして、顧客に対してPMFの達成に向かい、伴走し
    理解→ブランド→SPの順番で役割を実行します。
    結果を作る原因の試行錯誤を通じて、顧客がサービスの価値を感じていただき、
    ご紹介が増えて、結果としてシップもご支援する企業が増えていく状態になるように実行します。

  3. おはようございます。

    実案件に入りたては、仕事を終わらせることだけに集中し、作業になってしまうことを予感しています。
    まずは情報を間違えない、ケアレスミス無くアウトプットするのが最初のステップですが、何のために、誰のための仕事か、誰からお金をもらうのか、を忘れずに。シップが顧客に選ばれ、また顧客がお客様に選ばれるため、共に問題解決していくための、一つの仕事としての責任をもって、取り組みます。

    • 新人なので制作への関心、まずはそこでいいです
      次に顧客の現場での活用への関心と広げていくステップがあるんだということが意識されていればいいですよね

  4. おはようございます。
    本日もよろしくお願いします。

    自分が取り組んでいる仕事がなくなったら、どうなるか。FAQ作成であれば、AIO対策やAIチャットの回答精度が落ち、HP上の顧客対応の満足率が落ちる。情報発信であれば、フロントメンバーがお客様にAIを紹介しにくくなり、AI実装のきっかけ作りが困難になる。

    これらは数値や評価によるものではなく、あくまで想像にはなりますが、仕事の目的や解決すべき課題を改めて考えるきっかけになると思います。同時に、その課題に対して自分が適正な行動をとれているかも判断できます。

    FAQであれば、AIに対して理解しやすい構造化とホームページでは回答できない情報の補強ができているか。情報発信では、簡潔さや見やすさ、そのまま活用できる形になっているか。課題解決に向けた仕事ができているかも、「この仕事をしなくなったら」という仮定で考え、仮設→検証の繰り返しで改善し、なくなると困ると思って頂けるような仕事ができるようにしていきます。

  5. 低い広告費用で自然発生的に、選ばれることがPMFのサインの中、顧客の問題とシップな提供が有効であって、合っているか、
    完璧なクオリティーに開発してからではなく、検証のためにいち早く市場に参入しFBをもらい、顧客のアクションを分析し、形にし、PDCAを回す。
    今の自分は、顧客が先輩とするなら、とにかく実践、FB、改善を繰り返します。

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