ビフォーアフター社長日記

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いい子症候群と向き合い方 4月26日 SHIPの朝礼


おはようございます。4月26日SHIPの朝礼を始めます。今日は先日の朝礼でも少しふれた「先生、どうか皆の前でほめないで下さい」という本を読了したので少し話してみたいと思います。著者は博士号取得までは応用物理学研究者で博士課程後期でイノベーション・マネジメント・経営学に転身されたようですが、このような経歴の現役の大学教授の「若者分析論」ですので、データ満載で非常に楽に読めましたし、僕自身は目の前の若い人たちにしか知らないので人に聞かれても「若者の類型化は苦手」と言ってきましたが、研究者の俯瞰的な見識には、うなづくところが多かったです。

前回取り上げたときに「まだ目次をながめた程度」と書きましたが、その目次を列記してみます。「いい子症候群」のあらましがわかるかと思います。

第1章 先生、どうか皆の前でほめないで下さい--目立ちたくない若者たち
第2章 成功した人もしない人も平等にして下さい--理想はどんな時でも均等分配
第3章 自分の提案が採用されるのが怖いです--自分で決められない若者たち
第4章 浮いたらどうしようといつも考えてます--保険に保険をかける人間関係
第5章 就職活動でも発揮されるいい子症候群--ひたすら安定を求めて
第6章 頼まれたら全然やるんですけどね--社会貢献へのゆがんだ憧れ
第7章 自分にはそんな能力はないので--どこまでも自分に自信のない若者たち
第8章 指示を待ってただけなんですけど--若者たちの間に広がる学歴社会志向とコネ志向
第9章 他人の足を引っ張る日本人--若者たちが育った社会
第10章 いい子症候群の若者たちへ--環境を変える、自分を変える

日本人のもともとの気質とデジタル・ネィティブでSNSの影響を強く受ける環境、日本の失われた30年での挑戦する活気の低下、複合的な要因はあるにせよ、諸外国とは大きく異なった価値観の若い世代がこれからの日本の未来を担っていくことになります。

著者による「いい子症候群」の要約を抜粋します。

いい子症候群の若者たちの仕事感をまとめるとこんな感じになる。
・とにかく人目は気になるし競争もしないけど、自分の能力を活かしたい
・そこそこの給料をもらい残業はしないけど、自分の能力で社会貢献がしたい
・自ら積極的に動くことはないけど、個性を生かした仕事で人から感謝されたい
・社会貢献といっても、見ず知らずの人に尽くすとかではなくて、とにかく「ありがとう」と言ってもらえるような仕事がしたい

当の若者がこれを読んでどう思うか、皆さんに感想を聞きたいところではありますが、世代の推移がわからないと感想も述べようがないでしょう。それは止めておきますが客観的に自分たちの世代を相対化したいと思う人がいたら本書は考えるきっかけになるのでおすすめです。この著書で最も大事なことは、先輩世代が知っておくべき知見です。9章で述べられています。

若者は現役選手しか尊敬しない
大人のあなたがやるべきだ。まずはあなたが挑戦するべきだ。
あなたが挑戦し、失敗し、そして復活するところを堂々と見せるべきだ。
そのとき、もしそばに若者がいるなら、こう言ってみてほしい。これが現時点で筆者が考える、若者の心を動かす最強フレーズだ。
「自分はもう一度これをやりたい。今度は絶対成功させたい。だから手伝ってもらえないか」

至極まっとうです。過去の武勇伝は退屈です。わが社においては、まずは自分が「Derukui」になればいいのであって、「Derukuiになれ」と諭すことではないのです。そんな自戒をこめて本日の朝礼を終わります。


8 コメント

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  1. 先週、読了しました。
    こどもと感覚の共有をしましたが、確かに部分的には当てはまることがありましたが、いい子症候群の20%程度という感覚でした。
    こちらも知っている状態でお互いにコミュニケーションをとることが大切で、大人がリードすべきだというのは強く思いましたので、行動します。

    • ちょっと前にマイルドヤンキーという記号がありました
      それと同じで、
      必ずしもみんながそうだというわけではないですが
      自分との違いを把握する意味で
      いい子症候群も使えばいいと思います
      いずれにしても、リーダーシップは先輩世代に
      必須であるということでいいと思います

  2. おはようございます!
    目次を見ただけでドキッとしました。
    「いい子症候群」のとらえ方の良し悪しは人によって違うとは思いますが、
    自戒&自己理解のためにも読んでみたいです。

    • 本を読むが新しい世代にとってどうなのか
      古い世代の「本好き」の僕にはわからないですが
      読書習慣を試してみるのは良いのではないかと
      思います

  3. おはようございます。
    目次をみて、第7章の「自分にはそんな能力はないので」という言葉が自分に当てはまるかなと思いました。自分は学生時代スキルを身に付けるため勉強していましたが評価されることはあまりなかったのでなかなか自信がつきませんでした。
    採用の時に社長に「このスキルをわが社で生かしてほしい」と言われて初めて評価されて少し自信を持つことができました。
    自信をつけることは大事ですが、過信せずに今後精進していきます。

  4. おはようございます!
    振り返ってみると、自分たちの世代にはこの本に載っているような人が多くいたかと思います。自分にも当てはまる点もいくつかありました。
    若者を動かす最強フレーズ「自分はもう一度これをやりたい。今度は絶対成功させたい。だから手伝ってもらえないか」確かに響くと思いました。
    おすすめされて面白そうだった本はなるべく読むようにしているので、今日の帰りにでも買ってみます!

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