ビフォーアフター社長日記

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SECIモデルで成長スキームを考える 2月10日SHIPの朝礼


おはようございます。2月10日SHIPの朝礼を始めます。


故野中郁次郎先生に敬意を込めて、SECIモデルで当社のWeb制作の解説をしてみました。o3miniくん、さすがです。

1. 暗黙知から暗黙知への変換

(Socialization/共同化)

目的:
住宅リフォーム会社が持つ「ビジネスの成り立ち」や「解決すべき課題」、そして現場で培われたノウハウなどの暗黙知を、Web制作会社と直接対話や現場見学を通じて共有し、双方の集合知を形成します。

具体例:

  • 住宅リフォーム会社側:
    • 現場訪問やワークショップで、実際の顧客対応やリフォームの流れ、細かな工夫など、数字やマニュアルには現れにくい知見を口頭で伝える。
    • 例:「お客様との信頼構築の秘訣」や「現場ならではの細やかな対応方法」など。
  • Web制作会社側:
    • 自社の過去の制作事例や業界の経験を踏まえ、どのようなWebサイトが住宅リフォーム会社の課題解決に寄与できるかを意見交換する。
    • 両社の対話を通じ、住宅リフォーム会社の潜在的な強みや課題が集合知として浮き彫りになる。

効果:
両社の暗黙知が共有されることで、住宅リフォーム会社の本質的な価値や課題が明確になり、後続のプロセスにおける具体的な戦略策定の基盤が形成されます。

2. 暗黙知から形式知への変換

(Externalization/表出化)

目的:
Socializationで得た集合知を、Webサイトやコピーライティングといった具体的なマーケティングコンテンツとして言語化・視覚化し、誰もが参照できる形式知に変換します。

具体例:

  • 住宅リフォーム会社とWeb制作会社が協働し、共有した現場の知見や課題、強みをもとにWebサイトのコンセプトを策定する。
  • Webサイトデザイン:
    • リフォーム実績や現場のストーリーを視覚的に伝えるため、デザインモックアップやレイアウト案を作成。
  • コピーライティング:
    • 住宅リフォーム会社の価値や現場のリアルなエピソードをキャッチコピーや詳細コンテンツとして文章化する。

効果:
暗黙知が具体的な形として具現化されることで、両社間の情報共有が円滑になり、住宅リフォーム会社の魅力や強みが外部に効果的に伝えられます。

3. 形式知から形式知への変換

(Combination/連結化)

目的:
Externalizationで言語化・視覚化されたマーケティングファクター(Webサイトデザイン、コピー、コンテンツ戦略など)を、他社実例や業界のベストプラクティスから得た情報も含めたデータベースとして整理します。これにより、必要なときにいつでも取り出して柔軟に組み合わせ、利用できる状態にします。

具体例:

  • 両社で作成した各種コンテンツやマーケティング資料を、デジタルデータベースとして一元管理する。
  • 他社の成功事例や市場動向、業界トレンドの情報を取り込み、マーケティングファクターごとに分類・整理する。
  • 必要に応じ、住宅リフォーム会社のニーズに合わせて最適なデザインやコピーをデータベースから選び出し、柔軟に組み合わせたWebサイト戦略を構築する。

効果:
蓄積されたデータベースにより、過去の知見や実例が迅速に参照でき、戦略的かつ効果的なコンテンツ作成が可能となります。

4. 形式知から暗黙知への変換

(Internalization/内面化)

目的:
各プロジェクトで、仮説に基づきデータベースから取り出した有効なマーケティングファクターを組み合わせた施策を実践し、その実践過程で得た現場の学びや暗黙知をさらに深めます。これにより、各プロジェクトが成功するだけでなく、双方の暗黙知も進化し、次回以降のプロジェクトへの貴重なフィードバックとなります。

具体例:

  • Web制作会社が住宅リフォーム会社向けのWebサイト構築やマーケティングキャンペーンを展開する際、事前に立てた仮説に基づいて、データベースから最適なマーケティングファクターを選定し、組み合わせる。
  • プロジェクトの実施中に、現場でのフィードバックや効果測定を通じ、施策の改善点や成功要因を明確化する。
  • その結果、得られた知見や学びが各担当者の実務経験として内面化され、次回以降の戦略立案や施策改善に活用される。

効果:
各プロジェクトでの実践とフィードバックにより、両社の暗黙知がさらに深化し、より実効性のあるマーケティング施策を生み出す基盤が確立されます。

まとめ

SECIモデルを実践することによって、住宅リフォーム会社とWeb制作会社は、以下のプロセスを通じた連続的な改善と学びのサイクルを構築します。

  1. Socialization(共同化): 両社が持つ暗黙知を直接対話や現場見学で共有し、集合知を形成する。
  2. Externalization(表出化): 共有された集合知をWebサイトのデザインやコピーライティングなど具体的なマーケティングコンテンツとして言語化・視覚化する。
  3. Combination(結合化): 言語化・視覚化されたマーケティングファクターを、他社実例や業界情報も含めたデータベースとして整理し、必要なときに柔軟に組み合わせ利用できるようにする。
  4. Internalization(内面化): 各プロジェクトで仮説に基づき選定したマーケティングファクターを組み合わせた施策を実践し、その中で得た暗黙知や現場の学びを深め、次回以降の戦略にフィードバックする。

この一連のプロセスを通じ、住宅リフォーム会社とWeb制作会社は、常に改善と学習を繰り返すことで、互いに成長のスパイラルを描くようになります。各プロジェクトの成功と現場からのフィードバックが、次回の施策に活かされ、両社の戦略や実務が連続的に進化・改善される仕組みとなるのです。

SECIモデルが成立していれば、「成長」スパイラルを描けます。

以上で朝礼を終わります。


16 コメント

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  1. おはようございます

    今期の方針に沿って、問題・解決を通じて成長する。

    改めて、以前読んだ「野生の経営」を読み直しました。

    以前、インプットした時よりも、現状の認識もあり、受け止める側の変化もあり、とても良いインプットになったので、朝礼ブログの内容も含めて、現場で実際に実践していきます。

    個人のインプットの中では、暗黙知→集合知にする表出化の壁を自身が主導して超えられてなかったのだと認識しました。
    その先に進まないのも当たり前で、一定の高さで止まってしまっている状態が長く停滞をさせてしまっていることも理解しましたので、今は実践を繰り返し、全体の成長をとどめないように進めます。

  2. おはようございます。
    Web制作の細かいプロセスや、各パートでもたらされる目的や効果まで詳しく知ることができる、入社前の身である自分にとって、とても有意義な内容でした。4つの題目と図で構成されていることで、成長スパイラルの描かれ方が理解しやすかったです。両社に良い影響を与え、次回の施策にも生かすことができる「SECIモデル」の成立について、自分でもっと詳しく調べようと思いました。

  3. おはようございます。
    モデルとして形式で確認できるとより理解と目標が定まります。それぞれの段階が分離しているのではなく、成長のスパイラルを描く線として意識して、ただ自分の業務をやる・終わらせるのではなく前後の工程に繋がる仕事をすることが重要と再認識できました。
    このモデルをチーム全体で共有し、全員が目線を合わせて仕事を行って経験を積んでいくことで、ただやって終わりではなく次に繋がり成長を積み重ねていける仕事ができます。
    WCT全体で成長できるよう、それぞれがより質の高い仕事を目指し研鑽します。

    • >WCT全体で成長できるよう、それぞれがより質の高い仕事を目指し研鑽します

      すでにSECIモデル的に動いているので理解も早いのだと思います
      より高いところまでスパイラル上にあがって新しい景色を見ましょう

  4. おはようございます。今週もよろしくお願いいたします。

    前Qまでは、自分で考えられる力をつけてほしいと思い最初はやってみてとやっていましたが、改めて任せるまでに暗黙知をそもそもちゃんと教えられていなったなと思い、今QからはPMとしての暗黙知を伝えたうえで指揮を執ったことで熱量を保ちつつ最後までプロジェクトをチームメンバー全員でやれるようになったなと感じます。

    日々変化しているからこそ資料やマニュアルに残しづらい暗黙知の部分を、意識的にコミュニケーションとしてとっていくことで共通認識をまずは作り「成長のスパイラル」になるようにこれからも意識していきます。

    • >暗黙知をそもそもちゃんと教えられていなったなと思い
       
      良い気づきですね!
      形式知だけでは理解したような気にはなるけど、応用は効かず、次回また同じミスをしたりします
      コメント通り、実践お願いします

  5. おはようございます。
    本日もよろしくお願いします。
    暗黙知→集合知→形式知→暗黙知の流れはスマイルカーブや顧客理解、再現性、ストック活用と同じだと思いました。自分は今、ストックとして形式知を使って業務に取り組み、AI応援ドリルでそこをきちんと理解するために学んでいます。
    暗黙知はスマイルカーブの両端で行われることですが、ここでの会話について共有があった際は確認と理解に努め、業務中の目線はそこに合わせてできるように形式知を活用するイメージで取り組んでいきます。

  6. 個人・プロジェクト・チームが成功・成長できているときとできていないとき、
    これがこの「SECIモデル」が成立しているかしていないかということで、
    フレームを教えていただき今までの体験が整理でき明確になりました

    高い部分での目線あわせを現場へ落とし込み、
    現場で生み出された作成物や経験がチームのフレーム・ストックとなる
    それを活用していく中で実現場では想定外も出てきますが
    それを個人・チームで目線や手段を工夫しクリアし、ゴールしていく
    この経験が積み重なり、個人・チームを成長させていく

    スマイルカーブは、チームで生産性を上げゴールに向かうための考え方
    ダブルダイヤモンドは、問題解決の考え方、問題解決に向けた行動の仕方
    SECIモデルは、リーダーがチームを成長させていくための考え方
    と思いました
    考え方のフレームを使い分け・活かして問題解決を進めていきます

  7. おはようございます。

    自分が今特に取り組むべき内容はCombination(コンビネーション)
    になるなと感じております。

    各PSTの制作現場にて、
    PMの経験や各工程での失敗・成功体験をデータベースのように扱い
    担当するプロジェクトのお客様にはこの会社とこの会社での経験・作成内容を
    柔軟に組み合わせ、ご提案することでお客様のやりたいことを実現し、シップはお客様に合わせた最適なてご提案ができ、さらにフレーム・ストック・部品となり組織の資産となって
    より良い商品になっていく。

    この辺りの両者間の成長のスパイラルを意識して取り組んでまいります。

  8. はじめは集合知、個人知がピンと来ずで、自分でも調べてみて少しずつですが読み解けました。

    前提としては、知識(経験)を「暗黙知」「形式知」の2つに分類。
    「暗黙知」「形式知」は氷山的な関係性。

    1.共同化、2.表出化、3.連結化、4.内面化
    の4つのプロセスを通じて、1,3では「個」を「集」に統合し、2,4では「集」を「個」に適用。
    このサイクルを回し、知識の両分類の間を行き来することで連続的な改善を促していくという仕組みと認識しました。

    1. 暗黙知(個別)から暗黙知(集合知)への変換
    2. 暗黙知(集合知)から形式知(個別)への変換
    3. 形式知(個別)から形式知(集合知)への変換
    4. 形式知(集合知)から暗黙知(個別)への変換

    管理ポジションが多くなってきている事もあり、卵が先か鶏が先かではないですが、優れた「2.表出化」「4.内面化」の実現には1.共同化,3.連結化での十分な集合知の形成(フレーム化、データベース化)が必要で難しいことを実感してきています。
    下手すると単なる情報を集めるだけになったり、知識・経験の収集ができても集めるだけだと集合知が情報過多や複雑化し過ぎてしまうので、集合知の形成の際は、2,4を見据えた視点が必要だと改めて自分の中で腑に落ちました。

    俯瞰した視点で、「スマイルカーブ」ではどこが価値を生むべきポイントかを抑えていく。
    対して一歩踏み込んだミクロな範囲では、
    「ダブルダイヤモンド」で問題解決のプロセスを、「SECIモデル」で知識の活用を、循環的な考えで最適化していく。
    それぞれの特性を理解して、組み合わせていければと思います。

    • あらゆるフレームは、レイヤーを変えて運用できます
      朝礼ブログではWCTのモデルですが、これを全社のモデルにもできるし
      田中くんの構築まわりのモデルでも運用できます

      その視点で自分の業務をみると、
      AIを活用した共同化
      AIを活用した表出化
      AI活用込みの結合化
      AI活用込みの内面化
      の道も見えてきます

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