ビフォーアフター社長日記

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画像自動生成AIと著作権 9月2日 SHIPの朝礼


おはようございます。9月2日SHIPの朝礼を始めます。今日は、先月紹介した画像自動生成AIで作成した作品の著作権について、専門家がまとめてくださっていたので、一緒に学びたいと思います。

Midjourney、Stable Diffusion、mimicなどの画像自動生成AIと著作権(柿沼氏)

その前に面白いネタを見つけました。
An AI-Generated Artwork Won First Place
AIが生成したアート作品が1位を獲った

コロラド州のファインアートのデジタルアート部門で1位を獲得したのはアレン氏だが、”アレンは描いていない、Midjourneyというソフトウェアが描いた”
Allen did not paint “Théâtre D’opéra Spatial,” AI software called Midjourney did.

Midjourneyで絵を作成した人はわかると思いますが、AIに呪文(prompt)を入力します。アレン氏はこれを繰り返して、大量に制作した絵の中から最終的に3枚の絵を選択し、それをPhotoshopで微調整して、Gigapixel AIで画像拡大を行い印刷して出品しました。

先月朝礼で予想したように、これが建築デザインやインテリアデザインに応用される日は近いと思いますが、AIで作成した画像、その中で表現されているデザインには著作権や使用権・翻案権などは発生するでしょうか。発生しないとなったら、遊びでしか使えないことになるし、発生するとなったら、その根拠は何なのか、人間の創造による作品とAIによる作品をどのように捉えられば良いのか興味があります。

柿沼氏のブログから引用

「人間が創作した」と「人間が創作に関与せずAIの利用により完全自律的に作成された」の線引きをどこに置くかが大きな問題です。
要するに、人間がAIを道具として利用したにすぎないのか、AIが完全自律的に生成したと言えるのかどうかですが、日本での議論では、この点は人間に「創作意図」と「創作的寄与」があったかによって判断されるとされています。(中略)逆に言うと、人間が簡単な指示しかしていなければ、生成された画像がいかに独創的で素晴らしいものだったとしても、著作権は発生しない、ということです。
(中略)
少なくともプロのイラストレーターが画像生成AIを利用して試行錯誤して画像を生成・加工する場合、通常は「創作的寄与」が認められ、当該画像には著作権が発生することが多いのではないかと思われます。

アレン氏は「AIに呪文(prompt)を入力します。これを繰り返して、大量に制作した絵の中から最終的に3枚の絵を選択し、それをPhotoshopで微調整して、Gigapixel AIで画像拡大を行い印刷して出品しました。」ということですから、この場合はご自身の著作物として認められるであろうということですね。

「誰が著作権を有するのか」という考察、これも同じブログから引用します。

「詳細かつ長い呪文を作成した上で唱えて画像を生成した者」「呪文自体の長さや構成要素を複数回試行錯誤して好みの画像をピックアップした者」「同じ呪文を何度も唱えて複数の画像を生成して好みの画像をピックアップした者」「AIが自動生成した画像に創作的な加工をした者」についてはそれぞれ著作権が発生すると思われます。

その他、AIによって選び出されたイメージに第三者の何らかの権利があるように思われるものがあった場合はどのように解釈できるかなど、法律家らしく精緻な考察をされています。

今日の朝礼の趣旨は「AIで作成した画像(これからは音楽なども)にも著作権は認められる」という知見だけでも身につけておきましょうということです。興味ある人は紹介したブログをじっくりと読んで下さい。

「アートは人間の領域だ」と信じていた人にはたいへんショッキングなことですが、これから創造という行為にAIを操るというスキルも入ってくると考え直せばよいのだと思います。時代は刻一刻と変化します。躊躇している時間はありません。どんどん技術は試していきましょう。以上で朝礼を終わります。


14 コメント

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  1. 「AIで作成した画像(これからは音楽なども)にも著作権は認められる」

    ブログ読ませていただきました。日本の特殊な状態もインプットしました。
    自身にクリエイトスキルがなく、イメージを具現化しにくい人の頭の中を整理し、具体化出来ることにもとてもメリットを感じますし、建築にも応用ができそうです。
    施主が複数のパースを自身で持ち込んで建築会社と打ち合わせすることはすぐにでも始まりますね。逆もですが。

  2. おはようございます。

    >>>「AIで作成した画像(これからは音楽なども)にも著作権は認められる」

    デザインをインプットする上で、AIを利用することはとても重要になると感じました。
    相手の立場になって考えようと努力をしても、もっとよい制作が出来るならば、AIは必要になると感じました。
    違う年代や性別、見てほしい部分に誘導していけるようなデザインなどを学ぶことができたらと感じます。
    AIに頼りすぎずに、自分の意図をしっかり表現できるよう、知識不足は解消したいです。

    いつまでも学ぶ姿勢を忘れず、時代の変化に対応していくことを意識していきたいです。

  3. おはようございます。

    >>「AIで作成した画像(これからは音楽なども)にも著作権は認められる」

    AIにしても人間が作ったものにしても創られたものに変わりはないと思います。

    AIにしても結局は支持をされて工程が自動化されているわけで、何かしらのアクションがないと動かない。

    人間においてもアクションがあり問題解決のための工程を今までの経験や知識から解決に導く。そこにAIで効率化できる作業があるならどんどん効率化していけばいいと思います。

    しかし人間にしか出来ないヒアリングだったり、お客様に寄り添うと言った心情的な部分においてはまだ踏み込めない領域かと思います。

    常に新しい情報をインプットしつつ時代の変化に対応、お客様にアウトプット出来るように努めます。

  4. おはようございます。

    大学で著作権やその他芸術に関する権利について学んでいましたが、AIが作成する画像に著作権が付く(細かい指示を出した場合のみ)ということは、依頼する呪文(prompt)=「創作者の意思」 に著作権が付くことだと思うので、とても興味深いと感じました。
    勝手に画像をピックアップしてスライドショーを作ってくれるシステムがiPhoneにもありますが、そういった動画コンテンツなども今後進化していけば著作権が発生する場合があるということですね。

    それに対して私たちができることは、権利に対する線引きをして、フレームを整えること。それによってAIと人間が共存していくための第一歩に繋がるのではないかと思いました。

  5. AIによる画像の自動生成のまとめ記事など興味深く見ており、
    何度もブレンドをしていく中で大変高いクオリティの画像が生成されたという記事を見ていました。
    今回紹介されている記事の画像も、信じられないクオリティです。

    実際にペンを持たず画力がない人でも、アイディアと呪文というスキルの活用次第で絵が今後成立して著作も認められる時代が来る、というのは10年前では考えられなかったと思います。
    技術が進歩する中でついにここまで、という気持ちがありますが、同時に危機感を持たないといけない事実ですので、自身の業務に新しい技術をどう生かせられるか、新しい発想を取り入れていくことを躊躇せずに取り組んでいきます。

    • 新しいことを考えるのは多くの人にとって苦手領域です

      考える人になるのか? 否か?
      自分の選択です

      このような技術が出てきたときにどちらを選択してもいいですが
      考えているふりはいちばん損な道です

  6. 最近、ニュースなどでもAIや仮想空間の話など目にすることが増えたと思います。
    僕なんかは絵心はありませんので、逆に自分の頭の中のイメージを呪文にしてそれが実際に出来上がっていくのは前回実際にAIで絵をかいてみたことで感動しました。

    その分、自分がどうAIを使ったらうまく活かしてイメージを実現できるか。新しい技術は今後も急速に出てくる中で、ボーとせず体験して考えてみる癖をつけたいなと思います。

    昨日から期間限定で始まったEC×バーチャル店舗。
    https://www.uniqlo.com/jp/ja/contents/lifewear-day/tokyo/
    体験してみると面白いです
    商品を見てその先にとんでみたくなりますし、その先のストアもわかりやすく見やすい。モデルの方が着ている動画や一般の方のスタイリングもあるので、店舗に行かなくても欲しくなります。僕は店舗に実際に行くより、こちらのが欲しいなと思うものが多い印象です!

    • これからAIによる生成を話題にすると良いと思います
      そのときに生成されたアウトプットの著作権も話題にすれば
      なお話が深まると思います

  7. AIとの協業が当たり前になっていく世の中で、従来の既成概念も再定義が必要になっていきますね。
    大学時代に専攻していた美学の視点から見ても、そそられるテーマだなと思いました。

    どのような呪文を入れると思い通りのアウトプットに繋がるのか、AIと仲良くなるというか、癖を掴むためにも、まず興味を持って遊んでみる。次はそれを繰り返してみる。
    好奇心と繰り返しは、他のことにも当てはまると思うので、自分の頭で考えたり実行することを癖付けていきます。

  8. AIにどんな指示をだすとどんなアウトプットが出てくるか。
    この試しに色々と触ってみながら指示の出し方を変えてみるとアウトプットがどのように変わるかも合間で試していきます。

    また某窓メーカーさんと話の中で
    写真一枚で寸法を自動で算出できるようにしていくようです。

    単に現地行って見積もりは必要なく、
    何を現地で把握するかがより大事になると思います。

    効率化していくこともありますが、
    人の経験や目利きが必要なことを現場でも理解を深めて、お客様の役にたつようにしていきます。

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