ビフォーアフター社長日記

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なぜ世界は平和にならないか 10月28日 SHIPの朝礼

おはようございます。10月28日SHIPの朝礼を始めます。
昨日の続きです。記念講演の後半鬼丸さんの講演です。

挨拶と、ここに来るまでの顛末

皆さん、こんにちは。認定NPO法人テラ・ルネッサンスの理事、鬼丸と申します。小松さんをはじめ、シップの皆さんに日頃から応援いただき、本当にありがとうございます。ようやく念願かなって伺えたこと、心から感謝しています。まずはお詫びです。本当は早く来て、たけさんの講演をしっかり拝聴する予定でしたが、直前まで台湾で三日間、大学や経営者の皆さんに講演しており、空港をうっかり間違えてしまいました。今日は羽田行きで台湾側は松山発なのに、癖で桃園へ向かってしまい、便を取り直して到着しました。とはいえ、たけさんのお話を伺って「自分は運がいい」と確認できる出来事だったんだな、と前向きに受け止めています。空港を間違えた男で終わらないよう、しっかりお話を進めます。

子どもの頃から抱いてきた問いと、問題/課題のちがい

小さい頃から時々、こう考えていました。「なぜ世界は平和にならないのだろう?」 冷戦が終われば平和になると思っていたのに、現実は違いました。気候危機、子どもの虐待、若者の居場所の問題など、社会課題は次々に露わになります。ここで大事なのは“問題”と“課題”の違いです。問題は「大変だ」と認識された事象、課題はそれを解決するためにタスクとスケジュールへ落とし込んだもの。問題を正しく捉え、課題へ変換する力は、ビジネスでもまったく同じだと思います。

答えではなく“問い”を持つ――それは“志”である

この24年、社会課題に向き合ってきても「なぜ世界は平和にならないか」の決定的な答えは見つかっていません。でも、それでいいのだと思います。変化が速い時代、答えはすぐ陳腐化します。だからこそ大切なのは、良い“問い”を持ち続けること。問いを持ち続ける人は、日々の出来事と出会ったときに、その時点での最良の答えを見つけることができます。問いを別の言葉で言えば“志”。「自分はどう生きるのか」「なぜ今、この役割で働くのか」。その志が、その都度の答えを導き、挑戦する勇気を生み出します。

スリランカでの出会い――“信じる”から始まる

高校三年のとき、スリランカのNGOを訪ねました。創設者アリヤラトネ博士に「世界を変えたいか」と問われ、勢いで「はい」と答えると、博士はこう言いました。「特別な知識もお金もいらない。すべての人に未来をつくる力がある。それを信じなさい」。期待は成長を促すうえで大切ですが、どこか見返りが混じります。一方の“信じる”は無条件。縁あって仲間になった人を、まず存在そのものとして信じる――この姿勢を博士から学びました。

言葉は“目覚まし時計”

言葉は、意味がわからないままでも心に貯まっていき、困難に直面したときに突然“鳴る”ことがあります。だから、良い言葉、美しい言葉を心に貯金しておくことが大切です。結局、24時間365日、自分を励ませるのは自分自身。自分を奮い立たせる言葉を、自分に語りかけられるようにしておきたいのです。

カンボジアの地雷と無力感、そして「伝える」という決意

大学四年で訪れたカンボジアの地雷除去現場では、完全除去に約600年という現実に打ちのめされました。技術も資金も英語力もない自分に失望しましたが、アリヤラトネ博士の言葉を思い出し、視点を変えた瞬間、「自分にもできること」が見えました。それが“伝える”こと。帰国してすぐ小さな報告会を始め、失敗続きでも諦めず続けるうちに、気づけば24年で24万人にお話しするようになっていました。社会や人は“変える”のではなく“変わる”。その変化が起きるまで、心を込めて繰り返すのだと実感しました。

活動の広がりと、現場で確かめる姿勢

私たちの活動はカンボジアの地雷支援から始まり、今では元子ども兵、地雷被害者、ウクライナの国内避難民など、世界7カ国で自立支援を展開。日本・台湾・タイ・ハンガリーでは支援基盤づくりも進めています。累計で約25万人に職業訓練や識字教育を届けてきました。課題解決で最も大切なのは“推測ではなく確認”。現場で「事実を確かに認める」ことから始めなければ、正しいソリューションは出せません。

子ども兵の現実と、恐怖による統制の限界

2004年、内戦下のウガンダ北部で、神の抵抗軍が約3万6千人の子どもを誘拐し兵士化していた現実に直面しました。脱走を防ぐために出身村を襲わせるなど、恐怖によるコントロールが徹底されていました。恐怖の統制は短期的には効いても続きません。これからの時代に必要なのは、共感・信頼・感動によるマネジメント。人が自ら参画したくなる状態をつくることが、持続可能な組織と社会をつくります。戦争はその真逆にあります。

「スマイルハウス」――学びを“使える力”へ

2005年、ウガンダ北部で元子ども兵の社会復帰支援を開始。毎年20〜30人を受け入れ、3年かけて支援します。前半1年半はカウンセリング、識字・計算、健康管理、そして洋裁・木工・建築などの職業訓練。後半1年半は、各自が事業計画を立て、開業資金の貸付を受けて実際に店を運営します。知識は“使えて初めて力”。学びを現実の営みへ橋渡しする設計です。成果として、平均月収は56倍に伸び、公務員平均を上回る水準に到達。何より大きいのは、自尊心の回復と地域との関係改善です。ビジネスは“信頼の交換”。信頼し、信頼される経験が、人をもう一度立ち上がらせます。たとえば元少女兵モニカは、洋裁店の成功をきっかけに自ら学校を開き、いまでは約180人の若い女性に技術を伝えています。助けられる側から、助ける側へ――人はいつでも変わることができるのです。

変化の二条件と、会社という場

人が変わるには二つの条件があります。第一に、本人が心から「変わりたい」と望むこと。第二に、その勇気を生む“安心”がそばにあること。無条件に信じてくれる人が一人でもいれば、人は変わることができます。会社は、信頼し合う仲間がいるからこそ、思いがけない価値が生まれ、挑戦が連鎖する場所です。

暴力に頼らない終結モデル――帰還を促す試み

人はモデル学習をします。だからこそ、暴力以外で紛争を終わらせる“前例”が必要だと考えてきました。ウガンダでは、私たちの支援で自立した元少年兵が、周辺国に散る神の抵抗軍の拠点に赴き、「自分も元子ども兵だったが、支援を受けて働き、家族を養っている。テラ・ルネッサンスは誰も見捨てない。帰ってこい」と伝えました。いくつもの条件が重なり、一昨年11月には約141人が帰還。現実は単純ではありませんが、暴力を用いずに長期紛争を終わらせる可能性が見えています。

日本らしい平和の作法と、いま動いている現場

右でも左でもなく、あらゆる人を巻き込み、調和で前に進める――私はそれが日本らしい平和の作法だと思っています。スマイルハウスは、まさに平和を“つくる”場所。帰還した元子ども兵と家族のうち約50名を受け入れ、自立に向けた学びを日々積み重ねています。人は変わることができる。いつでも、いつからでも、いつまでも――その事実を現場が教えてくれます。

いま必要な平和、そして皆さんへの感謝

平和は「いつか」の理想ではありません。制度の狭間で声を上げられない子どもたちにとっては「いま」必要なものです。シップの皆さんの働きと、そこから生まれたご寄付は、遠くアフリカや世界の平和に確かにつながっています。皆さんは私たちにとって、平和をつくる大切なパートナーです。本当にありがとうございます。少し時間をオーバーしましたが、以上でお話を終わります。ご清聴、ありがとうございました。
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何が皆さんの心にリマインドされたでしょうか。
以上で朝礼を終わります。

2 コメント

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  1. おはようございます。

    「答えを探すのではなく、問題を探し続ける事が、問題解決につながる。」が心に残りました。
    問題を探し続ける事が、問題解決につながる、なぜなら答えは時代の流れと共に陳腐してしまうから。どうやったら問題解決できるのだろう?と思い続け、良い問いを見つける事。答えられないままでも、考え続けることで、その時の最良の答えを出せる。

    答えを見つけるのではなく問題を探し続ける、衝撃でした。正解を出すために考えるんだと思い込んでいましたが、それは全体的な答えではないこと、に気が付けました。自分の仕事においても、お客様の問題は、社会や業界の流れによって常に変化し続けると思います。サイトを制作した時一瞬の問題に答えを出すのではなく、サイト運用後もサポートし続ける事こそが、問題解決につながると考えます。

    • 答えレイヤーに陥ると
      答えを暗記するまではできるけど
      応用力がない人になってしまいます
      問いレイヤーで仕事にあたると
      自然と応用力のある
      フレーム思考が身につきます

      良いところに気づきました

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