ビフォーアフター社長日記

世界一のDERUKUIになり、お客様と社会の向上に貢献します

専門家の役割は、専門外の人の目線では見えない事実を見せること 3月4日 SHIPの朝礼

おはようございます。3月4日SHIPの朝礼を始めます。

我々はWebマーケティングの専門家という立ち位置ですが、そもそも専門家に求められる真の役割とは何でしょうか。それは「専門外の当事者には見えていない事実」を提示し、正しい議論の土台を作ることだと考えています。

焦る当事者と、見えていない前提条件

私たちの顧客である住宅リフォーム会社は高齢者層の顧客が多く、長年チラシなどの紙媒体を中心に販促を行ってきました。ある会社(X社とします)の現在の販促費の割合は紙が8割、ネットが2割としましょう。

X社社内で商圏と営業状況を分析したところ、「A商圏からは反響が活発だが、B商圏からは少ない」という結果が出ました。これを受け、その会議で「B商圏の売上こそが今後の伸びしろだ」という方針が決定します。それを受け、当社の窓口であるWeb担当者からは、「ネットの広告を工夫して、B商圏からの反響をすぐにでも増やしてほしい」と要望を受けました。担当者が社内の期待を背負い、一刻も早い結果を求めている気持ちは痛いほどよく分かります。

原理原則から導き出される「事実」

しかし、ここで「分かりました、広告の企画を考えます」とか「設定を調整してみましょう」と安易に引き受けるのは、専門家の仕事ではありません。我々が見せるべき事実は、まずは反響発生の原理原則です。

反響は、まず「その会社を知っている」という『認知の土台』があり、その上で「ここに頼みたい」「頼んでみようか」という動機が重なって初めて発生します。現在、ネット上ではA商圏もB商圏も、同様の企画と予算で広告を展開しているとします。A商圏で反響が認められるのであれば、B商圏で反響がない理由は、ネット上の施策の差ではなく、紙媒体の配布歴や地域での実績を含めた「認知の土台の差」であると推測できます。

認知の土台がない場所で、ネット広告を小手先のテクニックという空中戦で展開しても、無駄弾に終わるであろうことは容易に想像がつきます。

痛みを伴う事実と解決のタイムスパンを伝える

我々が担当者に伝えるべきは、この原理原則とそれに基づいた未来予測と、解決するとしたらそれに必要な「タイムスパン」です。

即効性を求める担当者の気持ちには強く共感し、寄り添います。しかし、認知の土台を作るのには、どうしても時間が必要です。もしその時間を無理に短縮しようとすれば、未認知の層に力技で届けるための前倒しの予算が必要になります。しかし、それは限られた体力で堅実な経営をしている会社に勧めるべき施策ではありませんし、その担当者には毛頭決裁権限がありません。

だからこそ我々が伝えるのは、「即効性のある魔法はありません。まずはB商圏での認知の土台を作るために、一定の時間をかけて地道な施策を打ちましょう」と、原理原則に則った現状認識と解決策を率直に提案することです。

健全な議論が互いの実になる

この提案に対し、どのような判断を下すかはクライアントの自由です。時間がかかることを受け入れるのか、あるいは別の決断をするのか。最終的な相手の意向に沿って我々は作業を委託されますし、結果的にどのような道を選んでも構いません。

重要なのは、当事者が結果を急ぐあまり見失いがちな事実を、時流適応と原理原則、そして見識に基づいて、相手の視界には入っていない我々の目線から見える事実を伝えることです。そこで生まれた議論は、施策となって実行され、検証されますので、必ず互いの確かな実(経験とデータ)となります。

専門外の人の目線では見えない事実を提示し、正しい道標となること。それが、我々専門家が介在する最大の価値だと考えます。なお、この話は架空です。現場の研修テキストにしてください。

以上で朝礼を終わります。

4 コメント

Add yours

  1. 反響の原理原則は

    N×Rの式であらわされるが、
    土台にはブランドの認知度がある。

    エリアAとエリアBでの紙媒体での認知に差がある。
    また、ネット上になるとさらに認知が薄れる状態になる。
    ターゲットが変わるし手段も変わるので、
    「知っている状態」→「知らない状態」になり、

    知らない人に仕事は頼みにくい。
    よっぽど魅力的な需要喚起の要素があれば別だが、中途半端では選択肢に入らない。

    ある企業様が新規のエリアに出店する際は、認知費用が掛かり、少なくとも1年は認知に費やし、採算ベースに乗るのは3年。
    販促にかける比率は、認知があるエリアに比べて倍以上かけていく。
    そもそも相見積もり先に入らないとテーブルに乗れないので。ということで、認知ありなしで当たり前ですが、結果を出すためにやり方を変えていました。

    正しく専門家(プロ)として見えていない事実を原理原則で提示します。

  2. 先日ちょうど似たような話がありました。
    昔から店をやっていて、地域の人が「あそこ美味しいよ」と知っているお店があり
    「じゃあ行ってみようかな」といってみる。ですがひとたび地域から離れるとその店を多くの人が知らないので、知らない店には入りにくい。手段は多々ありますが、まずはお店のことを知ってもらわないとね。といった会話をしてます。

    飲食店でもこんな話です。頻度と費用を考えても、リフォームはよりこの会社を知っているということが大きな影響を与えると思います。

    プロの責任として相手と原理原則に沿って進められる関係を築きます。

    • 今日のメインテーマは下記です

      >そこで生まれた議論は、施策となって実行され、検証されますので、必ず互いの確かな実(経験とデータ)となります。

      相手は希望ベースこちらが原理原則と実績ベースで、議論すること
      議論を経た施策は実施検証され、互いのノウハウになって見識を構成していく

コメントを残す

※Emailは公開されません。

*