ビフォーアフター社長日記

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見積書と競争力 7月15日 SHIPの朝礼


おはようございます。7月15日SHIPの朝礼を始めます。三連休前の金曜日、今日のテーマは「見積書と競争力」です。

モノやサービスには値段がついています。同じ品物であれば、できるだけ安いものを買いたいと思うのが人情なのでカカクコムのような情報サイトにはニーズがあります。住宅リフォーム業界では塗装ポータルサイトに見積依頼をすると、様々な業者が現地調査をして見積を出してくれます。ここでも消費者が判断する最大要素は見積書に表示された価格でしょう。カカクコムで扱っているような仕様が定まった商品と違って、素人には仕様の違いも良し悪しもよくわからないにも関わらず、見積書の価格は選択基準の筆頭です。

今回はその是非のことではなく、見積書内容についてです。カカクコムに掲載されるような大量生産される製品はトータル100万個の生産・流通システムの全体コストから製品1個の価格を決めていきます。正確には市場競争があるので競争力のある製品価格をつけて、生産・流通システムをそれに合わせていくのが実態です。一方建築物のような一品生産ものは「時間」が費用見積の基準になります。「◯人日」とか「◯人月」などの数量単位を、人の数と乗算したものです。この考え方はほぼそのままソフトウェア開発にも引き継がれました。

ある壁にクロスを貼る費用見積は下記のようになります。

材料費(壁の平米数×材料単価)+人区費(壁の平米数×平米あたり人区単価)

材料は今だと値上がりリスクもありますがおおよそ明確です。人区は外注は仕入れと同じ考え方になりますが、社員は人月単価を管理会計上、設定します。(管理会計がわからない人はググってください)この人は人月単価80万円なので、20日勤務なので一日4万円、8時間勤務なので時間あたり5千円といった計算で決めていきます。

これが単なる派遣労働だとこのまま単価表を当てはめるだけですが、私達の顧客である住宅リフォーム会社さんでも、私たちでも人区費用は成果物に折り込まれます。

ソフトウエアに関しては材料は多少ありますがほぼこの式になります。

仕様に基づいた成果物=人区数×人区単価

仕様Aと仕様Bでは工数(人区数)が変わります。従って見積書を提出するときは、どんな仕様なのか説明をしておく必要があります。しかしオーダーメイド要素のある受託制作の場合はこの説明は実物では無理なので、過去に他社様に納品した内容を参考にお見せし、「この要点は、御社が一事例30分で更新できることです。複雑にして更新に時間がかかるようにすると、有効なWebサイト運用ができなくなるからですし、閲覧者にとっても、このようなスムーズな流れを実現することで滞在時間・ページビューも上がる傾向は顕著です。またメニュー商品の登録ではボリュームがあるのが「商品ページ」です。「これは◯数で◯万円ですが、根拠をいえば、このデータひとつあたり◯千円で作成するということなんです。」と説明できます。ここまで分解していって、他社と比較したところで自社の価格競争力は評価されます。

「仕様=時間」ですから、時間と人区が紐づいて、見積書になります。当社の強みは専門分野に特化しているので、その分野においては、「仕様=時間」視点では「同じ仕様なら時間がかからず生産性が高い」、「同じ時間なら仕様が市場適応性をもっている」と説明できるようになっている必要があります。実際はここが弱いですね。強化していきましょう。

以上、SHIPの朝礼を終わります。


12 コメント

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  1. 「仕様=時間」視点では「同じ仕様なら時間がかからず生産性が高い」、「同じ時間なら仕様が市場適応性をもっている」

    方針のフレーム化が前提の話ですが、現場になると「お客様のため」という解釈を間違えて「仕様=時間」の感覚が「仕様=時間ー顧客が喜んでくれるだろうと思っているサービス時間」で提供することで、「お、割引してくれたの!ありがとう。また頼むよ」と安易に見積もりを変えてしまう。他の公式もありますが、イメージとして。
    そもそも、専門特化していることで、価格競争力は他社よりも「お値段以上」を提供できる環境にはありますが、そうなっていないことも多いので、営業や顧客に近いメンバーは「本当に仕様=時間になっているか?」という顧客目線での見積もりも必要な視点で、そうなっていないなら声を出し、改善する。前提は踏まえたうえで。

  2. おはようございます。

    >「同じ仕様なら時間がかからず生産性が高い」、「同じ時間なら仕様が市場適応性をもっている」

    入社式の時言われた拙速の部分はここに結びついてくるのだと思いました。
    1時間あるメンテナンスの中で30分で終えたらなら残りの30分の価値が得られた。つまり生産性が高いと言えます。

    デザインや計測に関してもPDCAのサイクルを行いつつ時間内に作るためにどうするかを考えて、今後も業務を行っていきます。

    常日頃から時間の中で終えるように工夫しろと言われてきた意味をもう一度考えてインプットアウトプットしていきます。

  3. おはようございます!
    今週もありがとうございました。

    最近Instagram運用の販促資料や仕様書を作成していますが、金額設定に関して、かかる時間に対して設定すると、お客様も金額に納得感を持ってくれるなと感じています。

    ただ、決めた制作時間を超えて作業してしまうと、自分の効率が悪かったと捉えられるので、設定して、作成してみて、またアップデートしていくという流れがいいのかなと思っています。

    価格設定をすることはお客さまと、自分との約束として考え、仕様書など作っていきます。

  4. おはようございます。

    クリエイトチームに配属されてから、3か月以上経ちますが、毎日が吸収することばかりです。

    私は、まだ1日に働く作業量が多くなく、作成を覚えること・慣れることに精一杯です。
    ですが、先輩方のように、高品質で高スピードで商品を提供できるようになるためには、覚えること・慣れることを意識するだけではなく、品質を保ちながらスピード感意識しなければ、成長は遅れるばかりだと感じました。

    お客様目線で問題解決をすることを考えることだけではなく、専門技術があってこその顧客満足に繋がっていくと、改めて感じました。

  5. 「同じ仕様なら時間がかからず生産性が高い」お客様の問題解決に関しても一緒かと思います。ここを毎回1からそれぞれ考えてしまうことで生産性が悪くなってしまいます。
    自分の中にAの問題への解決フレームを持っておくことで準備にも時間がかからず進んでいく。ここがチームで共通であったり、ペアで共通のイメージがあるとより生産性は高くなると思います。

    僕は頭の中で持っておくことが苦手ですし、言語化もまだまだですので、
    工夫として図にして流れを残し、改善をしていくことを行ってみようと思います。

  6. おはようございます!

    コンテンツ制作をする中で意識していたのはどのくらいの工数をもらっている作業なのかです。
    作業を効率化していく上で、計画と実行、その差異を計測して示さなければ、上の人からしても改善案を出すことができないと思うので、その辺は時間を計測して管理することが必要だと感じました。

    少しずつサービスに対してかかっている時間を効率化していくことが重要だと感じているので、そこは意識して今後も行っていきます。

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