なぜ住宅リフォーム業支援なのか
おはようございます。2月16日、SHIPの朝礼を始めます。
規模の経済
僕はずっと情報産業に携わってきましたが、仕事として住宅産業に関わったのは30歳頃、1990年、バブル崩壊間近の頃でした。その前は流通業を担当していました。住宅産業といっても30代前半はお客様は工務店・設計事務所、後半は大手ハウスメーカーになりました。この頃の僕が立てた予想で完全にはずしたのは、戸建て住宅におけるハウスメーカーのシェア予想です。当時大手ハウスメーカーのシェアは25%程度でしたが、21世紀は50%以上になっていくと思っていました。結果は今に至るも25%程度です。その前に関わっていた流通業ではM&Aなどによる大手寡占化がどんどん進行していきました。例えばドラックストアは現在はウェルシア、ツルハ、マツキヨなど6チェーンで6割近いシェアを占めるに至っています。市場規模ではドラックストアと同程度の住宅リフォーム業では大手10社でも1~2%程度でしょうか。
住宅リフォーム業の事業者数
「建設業許可業者数調査の結果について(概要)令和2年5月1日」
によると、「建築工事業」のる建設業許可業者数は150,676業者です。住宅リフォーム事業は大規模リノベーションのように元請け会社は1社でその下に多数の工事業者が入る場合もありますが、雨樋を修理するとかガラス窓を交換するとか、個人でも行う工事も含みます。さらにいうと建設業許可がなくても500万円未満の工事は請け負うことができます。住宅リフォーム事業者は果たして何社あると考えればいいのか正確にはわかりませんが、ここまで述べた根拠で少なくても5万社、多ければ10万事業者はカウントできると思います。
住宅リフォーム業の事業者規模
2019 年度 住宅リフォーム事業者実態調査 調査報告書
によると、調査対象の会社におけるリフォーム専属従事人数は「10人未満」が9割を占めています。
さきほどの住宅リフォーム事業者数と掛け合わせて考えると、住宅リフォーム業界は圧倒的なシェアを占める事業者、ブランドは存在せず、多数の小規模事業者からなる業界だと言えると思いますし、長年この業界に携わってきた肌感覚でも同じことを思います。この調査で元請け事業者比率は、元請けと元請け中心をあわせると84%ということです。
住宅リフォーム事業者のブランド化・Webマーケティング
住宅建築業、住宅リフォーム業は規模の経済が働きにくく、大手寡占化は起こらないで来ましたし、それが生活者ニーズなのだと思います。必要なのは生活者が住宅リフォームを検討する段階で、事業者選択のための情報を届けることです。その方法として、事業者が情報発信を担う立場のものが、その事業者は「どんな価値観の人に」「どんなリフォームを」提供するのかを伝わりやすいブランドにすることです。事業者の立場でも、自社と価値観の合う顧客と出会いやすくなり、良い仕事を生むことになり、良い業績達成にもつながります。その具体策が住宅リフォーム事業者の基本価値を伝えるWebサイトを中心としたマーケティング支援になります。
生活者と事業者を価値観で結ぶ支援、それが私たちの仕事の本質です。
以上、本日も一日よろしくお願いします。
2022年2月16日 at 9:11 AM
人々が幸せになる住まいと暮らしの文化を創造する。
常にここを意識して、住宅リフォーム業に専門特化して、支援企業の現場を理解したWEBプロ―モーション支援が密にできるのがシップの強さだと理解しています。
HEARTFELTの部分に共感した社員も多いと思いますので、理念と算盤のバランスをもってお客様満足とその先の人々の幸せを創っていきます。
2022年2月16日 at 11:42 AM
規模の経済によらない生産性向上という点では
共通する課題をITで解決するという情報系企業の役割は大きくて
我々は顧客獲得、CRM等マーケティング分野を担う
というイメージを一緒に持てればいいと思っています
2022年2月16日 at 7:38 PM
僕は今回KOMAZAPも通してですが、基本価値の理解の甘さを実感しました。生活者が住宅リフォームを検討する段階で、事業者選択のための情報を届けること。ここを思いつきで進めてしまうと全くかみ合わないむしろマイナスな状態になってしまいます。
中小リフォーム工事業とエディオンの集客の違いなどを見ていても
でんかのヤマグチさんにしても、勉強しこの基本価値の芯をとらえて拡張できるようなお役立ちができるようになりたいと思います。
https://note.com/cri/n/nb7508e890355
2022年2月17日 at 9:22 PM
「価値観を結ぶブランドをつくること」
前回のコメントに繋がりますが、これが良質な顧客体験の基盤になりますね。
何のためにこの仕事をお客様としているのか。
自身の体験も踏まえて、振り返る機会となっています。