ビフォーアフター社長日記

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問題は「間」にある


 女子体操の世界選手権では、日本女子は東京五輪の出場権が得られる3位から漏れて6位で終わりましたが、試合直後のインタビューでエースの村上さんは次のように語っていました。

 「満足はやっぱりいかない。日本の強みであるミスをしない、質の高い演技を今回出せなかった。誰かを責めるわけじゃなく、全員が強くなれば勝てるところにいく。(後略)」

 チームの負けを個人のミスで片づけたら進歩はありません。さすが日本代表のエースですね。私たちの仕事も同様です。マネジメントのまずさや単純なミスによる大きな損失は、往々にして発生します。原因を誰か個人にして原因を除外しても、事態は再発することが多いようです。原因は、人ではなく人と人の間にあり、その集合体が「社風」だったり「企業文化」と呼ばれるものだからです。文化を変えない限り、問題は姿を変えて堂々巡りすることになります。

 企業文化を意識して、民主的なマネジメントに切り替える経営者がいますが、軒並み業績悪化や退職者の増加につながり失敗しています。「社員のいうことに耳を傾けるようにする」となぜうまくいかないのかをずっと不思議な現象だと思っていました。最近、人と人の間の問題という観点でとらえるようになって、その現象がわかってきました。

 生来、成長意欲のあるはずの人間の精神は、目標をはっきりさせて目標到達の障害を取り除く環境整備をすることで、自律駆動のエンジンがかかっていきます。村上選手の言葉はそれを表しています。一方、誰かが何もかも用意してくれるという依存心を刺激してしまったら、自分以外の誰かが原因になってしまいます。

 「職場で働くことに何を求めるのか?」ここを起点に意見を交換していくことで、「間」は埋まり、依存や他責に転がらない自律駆動型のチームになっていくのだと思います。


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