ビフォーアフター社長日記

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西野監督の「課題」と向き合う姿勢


 7月2日、午前3時に起きてサッカー・ワールドカップ「日本対ベルギー」を観戦された方は多いと思います。残念ながら2点のリードを守りきれず、地力で上回るベルギーに敗退してベスト8に進むことはできませんでした。でも、ナイスゲームでした。この前のゲームにあたるリーグ戦第3試合のポーランド戦で、西野監督が「0対1」で日本が負けているときにとった作戦がいまだに物議を醸しています。

 同時刻に別会場で行われていた「セネガル対コロンビア」の試合で、終了15分ほどのところでコロンビアが1点をとって、リーグ2位の日本がセネガルと勝敗・得失点差で並び、フェアプレイポイントのわずかな差で日本が上回り、このまま両試合とも終了すれば日本が決勝トーナメントに進めるという状況になりました。西野監督の決断は試合終了まで失点しない、イエローカードなどでポイントを失わない、ということでした。会場はブーイングが鳴り響き、選手はもちろん指揮官にはたいへんつらい状況だったと思います。その結果、日本は決勝トーナメントに進み、2大会ぶりのベスト16に勝ち上がりました。
 
 批判する人は外野ですから、心情や好みを自由にいえる立場ですのでそれはそれでいいと思います。外野にとってはサッカー観戦はレジャーであり、解決する「課題」がないのです。しかし西野監督には指揮官としての「課題」があります。課題は「勝つこと」です。選手も不本意だったと思いますが、指揮官と「課題」を共有してブーイングにさらされました。結果は全員で課題をクリアすることができました。

 仕事の日常でも似たようなことはあります。サービス業は「お客様の要望」を課題としてとらえて、サキヨミの解決や、適切な解決で喜んでいただくことをモットーとしますが、一生懸命「お客様の要望」に応えても、そうすればするほど解決しない方向に進むことがあります。それは「お客様の要望」をお客様の言っていることへの反射神経的な対応になっていて、お客様の課題は考えられていない場合です。ブーイングや批判を避けて、「堂々と」勝負して失点したりイエローカードを取られて勝負には負けてしまうことと似ています。お客様に向き合うことは大切ですが、もっと大切なのはお客様の「課題」に向き合うことです。16強に進んだ西野監督と選手の皆さんには感動をいただきました。本当におつかれさまでした。


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