ビフォーアフター社長日記

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危機を改善に変換する


日本国内で他を圧倒するブランドであるYahoo(ZHD)とLINEの経営統合が、11月18日正式に発表されました。

QRコード決済では、2強の争いとも言われ、百億円単位のタイトルをつけた派手なキャンペーンが展開されていました。

それが(外部者からみると)突然「統合」と相成ったわけですが、上場企業ですからIR(投資家向け)を強く意識しないといけません。

しかし、その発表資料には「強い危機感」という言葉と、アメリカ・中国の競合企業との規模の違いを示す数字が書かれています。


その資料によると、

[時価総額は「ZHD+LINE」が3兆に対し、米国A社98兆(約33倍)、米国B社98兆(約33倍)]

など、桁が違います。

研究開発費に至っては「ZHD+LINE」が200億円に対し、米国A社2.4兆円(100倍以上)、米国C社3.2兆(160倍)となっています。日本国内の競争に明け暮れていても、早晩存在感を失うという危機感はこの数字からも伝わってきます。

(注:米国A社Alphabet ・米国B社Facebook・米国C社Amazonと思われます)


スケールは違いますが、経営者は大なり小なり常時「危機感」を抱えています。しかし、日常のマネジメントにおいて「危機感」は、扱いが非常に難しいもののひとつで、なかなか従業員やチームメンバーと共有することができません。

「危機感」を煽ると不安にしたり不快にしたりすることが多く、むしろチームをネガティブな方向に導きがちです。事実、危機は個々の問題ではなく、全体の仕組みの不備に起因することの方が多いので、当事者意識を持ちにくいわけです。


「危機」を「改善」に変換できるのが優れたマネジメントの特徴です。
CoCo壱番屋の創業者・宗次徳ニ氏の著作「答えはすべてお客様の声にあり」では、「お客様から投函されたアンケート葉書を、毎朝5時に出勤して、すべて読むことから仕事を始めていた」というくだりがあります。

つまり、お客様の直接の声こそが、全員が当事者になり、危機を改善に変換する起点なんだと思います。

何故このようなクレームに至ったのか?
何故クレームを生む仕組みになっているのか?
この仕組みは他の不都合も発生させていないだろうか?
仕組みのどこをどのように変えるとお客様体験は良くなるのか?

メンバーと一緒に、このように考えていくことで「危機」「改善」に転換します。我々にとっての脅威は、お客様の声に鈍感になることと、不具合の原因を属人的な要因にしてしまう無神経さなのだと思います。


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