ビフォーアフター社長日記

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人生百年時代の暮らしが快適になり笑顔になるリノベーション


 厚生労働省によると、2016年時点での日本人の平均寿命は女性87.14歳、男性80.98歳です。これは幼児期に亡くなった人も含めた平均値であり、実際亡くなる年齢は女性だとすでに92歳前後だそうです。僕は今年の新卒採用の面接で、学生さんにサザエさんの登場する波平さんの年齢を聞きますが、「???」になります。定年直前だというヒントを出すと「60歳前くらい??」という反応になりますが、サザエさんの連載が始まったのはwikipedia情報では1949年12月ということですので…この時期の平均寿命は男性は58歳、女性が61.5歳です。波平さんは55歳で定年を迎え、3年ほど隠居暮らしをしてお迎えが来るという設定だったのだと思います。

 この頃のライフステージは下記のような感じです。

 働くまでの時期 ~15歳から22歳くらい
 働いて稼ぐ時期 ~55歳くらい
 隠居時期    ~60歳前後

 日本政府は労働力不足と年金財源不足も背景にして、定年延長と年金支給開始年齢の引き延ばしを誘導し始めていますが、ほどなくそのセットは70歳になり、さらに75歳になると思われます。
 そうなると、ライフステージの年齢の対象は大幅に変わってきます。

 働くまでの時期 ~18歳から25歳くらい
 働いて稼ぐ時期 ~75歳くらい
 隠居時期    ~100歳

平均寿命

 サザエさん連載開始時期との違いは、寿命が40年も延びることと、隠居時期が3年くらいから25年に延びることです。
 
 今までの感覚で違和感を感じても、実際にこうした流れになってくるのは間違いありません。住宅に関わる仕事はどう変わっていけば良いのでしょうか。

 2007年に我が家をリノベーションしたときにも勉強させていただいた甲斐徹郎さんが「人生を変える住まいと健康のリノベーション」という書籍を上梓し、その出版記念をかねたセミナーに参加してきました。

 詳細はこの書籍に任せるとして、端的にいえば、ある年齢を超えたら「心身を健やかにする住宅」を手にいれるためにリノベーションすべきだということでした。リノベーションで「身」を快適にするのは、見た目や不具合の修正ということもありますが、冬は寒くなく、夏は暑くない環境にするということです。方法としては断熱を正確に施すということになります。断熱はリノベ雑誌などで目に見えたビフォーアフターを事前に経験できないので、どうしても「予算」の壁に押しやられてしまう分野ですが、ここが最重要だということです。
 また「心」の快適性は社会的つながりを持つことで、何らかの役に立っている、参加しているという実感を持つことです。それには住まいの「入り口」を広げて、例えば昔の縁側のような空間や気の合う人を招き入れる場所を住宅に持つことだったりします。

 人生百年時代という環境変化は、住宅の意味付けも変えていきます。セカンドステージ世代のための暮らしが快適になり笑顔になるリノベーションというジャンルが、日本中に顕在化してくると思います。


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