ビフォーアフター社長日記

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顧客を想定するということ


10月22日は衆議院選挙です。安倍総理大臣による国会冒頭解散から小池ゆり子東京都知事の希望の党立ち上げと党首就任、そして民進党が解体し、希望の党からはじかれた形で立ち上げた立憲民主党が勢いを得るなど、事実は小説より奇なりをまざまざとみせつけられる毎日です。そんな中で、意識して聞いているわけではなくても、同じ内容を繰り返し繰り返し主張する各党首の演説や討論が聴こえて来るのですが、そのときに情報社会における見事なターゲット設定も見えてきます。

もっともはっきりしているのが共産党志位委員長でしょうか。

志位委員長は街頭演説でもテレビ討論でも次の主張から入ります。どの党首もそうですが、同じことを言うことは大切なことです。
 
「憲法をこれだけ、ないがしろにした政権はかつてないのではないか。「安保法制」「秘密法」「共謀罪」どれもこれも憲法違反の法律だ。権力が憲法を無視して暴走している。ならば主権者である国民の手で、これを止めようではないか。憲法違反の3つの法律を即刻廃止しようではないか。」
 
 ターゲットは護憲派ということになりますが、広くいえば「反安倍政治」ということで、現在の世の中に不満を抱えている層に広く訴えます。

「森友・加計疑惑。きょうもプラカードで「モリ・カケ忘れない」というのを持っている。忘れるわけにはいかない。安倍晋三総理の友達なら8億円の値引きが許されるのか。日本の国は法治国家とはいえなくなるのではないか。」

 北朝鮮問題は話し合い、アベノミクスにより恩恵を受けている1%の大企業や富裕層から税金を徴収する、増税は反対、貧困を減らす、原発反対、アメリカ追従反対、核兵器禁止条約賛成など、実に正しい主張です。日本には共産主義国家になって欲しいと思っている国民はほとんどいないと思いますが、これら正しい主張には賛同する人は少なからずいます。

 正論でアンチ政権の立場を貫けば、政権が過半数を占めた場合、残り半数弱が、政権に近い野党と共産党のように政権から遠い野党、その中間とで2対2対6くらいで分け合うわけです。純粋野党枠は全体でいえば10%、議席数でいえば40議席から50議席ということで、現在共産党は21議席、今回は実際「反安倍」の風もあるので、立憲民主党の風が盛り上がるすぎると別ですが、少し議席は増えるのではないでしょうか。

この共産党の戦略よるもわかりやすかったのは小泉内閣のときに明るみになった「B層狙い」です。

ウィキペディアによると「B層」とは
 
「2005年、小泉内閣の進める郵政民営化政策に関する宣伝企画の立案を内閣府から受注した広告会社・有限会社スリードが、小泉政権の主な支持基盤として想定した概念である。スリードの企画書では国民を「構造改革に肯定的か否か」を横軸、「IQ軸(EQ、ITQを含む独自の概念とされる)」を縦軸として分類し、「IQ」が比較的低くかつ構造改革に中立ないし肯定的な層を「B層」とした。B層には、「主婦と子供を中心した層、シルバー層」を含み、「具体的なことはわからないが、小泉総理のキャラクターを支持する層、内閣閣僚を何となく支持する層」を指すとされる。上記の企画書がネット等を通じて公に流布されたため、資料中に使用された「IQ」という知能指数を示す語や露骨なマーケティング戦略が物議を醸すところとなり、国会でも取り上げられた。」
 
選挙まであと数日ですが「この人は(この党は)どんなタイプの人をターゲットにしているのかな??」と考えながら、討論や演説を聞くとおおいにマーケティングの勉強になると思います。


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